私の叔父2人も戦死していますー

義理の姉の死去に伴い、遺品の中から叔父2人の戦争の記録が見つかった。

時は昭和17年7月の中国大陸である。

叔父の経歴を軍隊手帳の記録のままに、書き連ねてみる。

 独立混成第5旅団独立歩兵第20大隊第3中隊要員現役兵として歩兵60朕隊機関砲中隊に入営大東亜戦争に従軍同年支那山東省牟平縣大龍口付近の戦闘において右胸部穿透性貫通銃創を受傷戦死行年22歳同日陸軍1等兵同日陸軍上等兵勲八等功七叛受賞故陸軍上等兵、大正10年11月28日生まれ、椎名久造である。戒名は「大龍院壮烈悠久居士」である。

 軍隊関連の遺品は、功七級金氏勲章、勲八等白色桐葉章の勲章である。そして軍事履歴の記された軍隊手帳である。さらに深く読み込んで、折りを得て取り上げてみたい。

そして、弟の海軍所属・故海軍二等兵曹椎名三蔵である。大東亜戦争に参加、マリアナ諸島方面において奮闘中、昭和19年10月31日戦死行年20歳。功により海軍二等兵曹に任ぜられる。戒名は「誠海院純心黄功居士」である。

 遺骨無き墓碑が、戦績を刻まれて、太平洋を遥かに望む椎名家の墓地に祀られている。ごらん、あの海の向こうがアメリカだよ。

 この発見のあと、当時の模様を伝える毎日新聞とともに、いくつかの遺品を郷土博物館に寄贈した。

広報誌に掲載され、二人の戦績は世間のしるところとなった。

 先祖の遺蹟が公開され、軍績が闇に埋もれることなく、永永としてその魂が生きながらえる栄誉に浴したことを、心からうれしく思っている。

(了)