戦史ブログ

 今日から「戦史ブログ」を開始する。さんざんブログを書いてきたが、迂闊にも的を絞り切れていないまま、多くの日々を無為に過ごしてしまった。この一年日本の戦史について大部の資料を編んできた。ひとえに、名も無き兵士達の鎮魂のために、多面的に資料を集めてみた。権力者の横暴の前に、国のためという欺瞞にくるまれて、民草が命をさしだしたのである。本来、国のためというなら、生きて多数のために智恵を絞り、つまるところ、食糧を確保することであるはずだ。

 そもそもとりわけ太平洋戦争など、はなから勝ち目のない戦であった。明治来の殖産興業、富国強兵路線をそのままに、軍人の本分は、戦場に在ることという、何のためであれ戦う事が仕事であるという誤認以外のなにものでもない。戦争を欲するなら職業軍人のみが戦場におもむくべきではないか。

(了)